Posted by : Unknown 2014年12月23日火曜日

Xmasイブ前夜は「ミズトラの会」今年最後のセミナーでした。随分増えてきた医薬翻訳者さんたちのために今回は初めて医薬翻訳セミナーを開催することができました。講師としてお呼びしたのは治験翻訳講座の学校「アルパ・リエゾン」の代表、有馬貫志先生です。

先生は高校教師から単身英国へ渡り、英国で言語学の学位を取り、その後研究を深めた後、帰国して医薬翻訳の道に入られた、異色と言ってよい経歴をお持ちの方です。いつもの翻訳講座とは違い、言語学の面からの深いアプローチに新鮮な驚きを覚えました。翻訳テクニックや専門技術、ツールの使用法などを教える講義ももちろん実務には役立つのですが、人間の歴史や地理と絡めた言語の発展、人はどのように言語を習得していくのか、第一言語と第二言語(その人が母語(第一言語)を習得した後に、あらためて学習し使用することができるようになった言語)との関連性など、大学で言語学をかじった私には普段にもまして興味深い内容でした。有馬先生は「先生」という仕事は「天職」だと言っておられます。自称だけではなく私の目からもそう思えます。

他分野もそうですが医薬の分野はグローバリゼーションの勢いがすさまじく、優秀な英訳者はまだまだ足りていないのが現状のようです。日本の現状を見ても、また外資系の製薬会社が上位のほとんどを占める世界の現状を見ても、医薬業界のスタンダードランゲージは当然英語であり、その重要性がさらに増していくことは明らかです。文系といわれる世界に理系が登用されていくように、医薬の世界も文系の登用が増えているらしく(理系/文系という分け方は日本特有で、あまり好きではないのですけど一応)、ボーダーレス化が進んでいくと思われます。翻訳の仕事をしていく上で、専門知識の面では随分後れをとっているとしても、言葉を扱うという点では長年訓練を積んできた私たちに強みもあると思います。技術や知識を理解することは確かに困難です。でも言葉のセンスというものも一朝一夕に身につくものではありません。



いつものように打ち上げも楽しく♫


さて、今まではセミナーの模様を私KYOKO YAMASHITAがレポートしてきましたが、もちろん完全ではなく、様々な人々の感想も載せていきたいので数名の人からのレポートもちょうだいいたしました。適宜紹介して参りますためご参考になさってください。

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